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今日、大学でサツマイモの収穫をしました。
それでスイートポテトとか、芋羊羹とか食べたいなぁ、って思ったところで、
あ、焼き芋の小話を書こう、と思い立ってこうなった。なんでだ。
ていうか・・・あれ、私、前にもブログに焼き芋の文、載せませんでしたっけ。
書き終わった後に、「隠の王」で書いたの思い出して苦笑。
円堂と風丸です。小学校高学年くらい、帰り道、夕暮れ。河原まで歩く。
そんな情景を想像しながらだとものすごくわかりやすいと思います。
カプ要素は見ようによってはあるけどないかもしれない(どっち
読んでやってもいいぞ!という方は追記からどうぞ!


「あぐ、ッあっつ!!あちち!」

「ははっ、がっつくからだよ」

肩を並べて歩く円堂が、買ったばかりの焼き芋を熱がる姿を見て苦笑した。
俺の方を見上げて、よほど熱かったのだろう、涙目でにらむ。

「だって、腹減ってたんだもん」

「でも、こんなに熱いのすぐに食べられるわけないだろ?」

俺の手にも握られている、半分にされた焼き芋。
そこからは湯気が立ち上っていて、少し冷たくなった風に消えていく。
もう半分は、円堂の手の中だ。少し触って、まだ熱いようで顔をしかめる。

「まだかな、なぁまだかな、風丸?」

「いや、そう簡単には冷めないと思うぞ・・?」

「だってさー、」

「ほら、ちょっと息吹きかけて冷まして食べればいいんじゃないか?」

こうやって、と自分の焼き芋に息を吹きかける。
・・・湯気が少し速く飛んで行くだけで、あまり影響を及ぼしたとは言い難い。

「そっか!じゃあそうする」

「うん、俺は気長に待ってるよ」

ふーっ、と息を吹きかける円堂の隣で、俺はまだ熱い焼き芋を両手に持った。
熱いけれど、適度な熱が手に伝わって割と温かい。

「・・風丸、猫舌?」

「ん?あぁ、うん」

「そっかー、じゃあ熱いもん、もしかして苦手?」

「いや、そういうわけじゃないけど」

「じゃ、いいや。良かった」

何が「じゃ、いいや」で何が「良かった」のだろう。
首をかしげると、円堂はこちらに向かって笑いかけて、指をさした。

「なぁ、河原の土手に下りて、座って食べよう!」

「・・・別にいいけど・・」

水場は寒いんじゃないか、今は秋の夕暮れだし。
そんな風に思ったけど、手を掴まれて歩きだされてしまってはしょうがない。
ずんずんと進んでいく背中を見て、苦笑した。

「やっぱ、かなわないな・・」

「ん?風丸、なんか言った?」

「いいや?」

「そっかぁ?あ、ほら、ここ座ろう」

「あぁ」

草の茂ったところに座る。目の前には川、向かいの土手、住宅街、夕暮れ。
思わず、眩しさに目を細めて、きれいだ、と呟いた。

「なぁ、円堂、」

「うぐ?」

「・・・・ぷっ、」

「んぐ、ちょ、何笑ってんだよ!」

「だって円堂・・っ、はーぁ、台無し」

「何が?」

「夕暮れ、綺麗だなって思ったんだけど」

「あー、うん。でも、」

「でも?」

チラリと、夕暮れを見やった円堂は、またこちらに視線を戻す。
ニカッ、と笑った笑顔は、夕日を受けて赤かった。

「同じ色ならここにあるから、いいかな」

「・・・?どこ?」

「ここ」

「ここ?」

「うん、ほらここ」

そう言って、こちらに伸ばされた手は俺の頬に触れた。
目尻近くをそっと親指で撫でられる。焼き芋を持っていた手は、温かかった。

「風丸の眼の色、あの夕陽とおんなじ色だから」

「俺の?」

「うん、だから、俺には風丸がいるからいいかなーって」

へへっ、と笑う、円堂。それがどれだけの殺し文句だかわかっていってるんだろうか。
いや絶対に悪意もなく善意もなくただ思ったことを口に出しているだけだ。
なのになんでこんな恥ずかしい、ていうか俺あれ、今照れてる!?

「うぁ・・・」

「ん?どうかしたか、風丸?」

「い、いや・・なんでも」

「・・・?焼き芋、もう温くなったから、風丸も食べろよ!」

「あ、うん・・」

そう言って、円堂は再び自分の焼きイモを頬張りはじめた。
自分の分を一口かじって、そこでふと納得した。

『じゃ、いいや。良かった』

・・あの時円堂は、俺が苦手だと答えたら、冷めるまで一緒に待っててくれただろう。
今の会話も、少し冷めるまでの時間稼ぎ、だったとしたら?
そう思って隣の円堂を見ると、やはりまだ焼き芋を頬張っている最中だった。

「・・・考えすぎ、かな」

「ん?何が?」

「いいや、なんでも」

改めて盛大に頬張った焼き芋は、甘くて温かくて、おいしかった。











あとがきという名の懺悔

いや、別に焼き芋私が食べたかったからじゃないんだから!
けど円堂と風丸が一緒に食べていたら可愛いなぁとは思いました。
えーっと、小学校高学年、くらいだと思ってください。うん。
学校終わって遊んで、その帰り道二人で一本の焼き芋買って割って食べるの。
・・・そんな円風、可愛らしいとは思いませんか?←
まだ、ポニーテールになる前の髪をなびかせている描写を入れたかったんですが、
風丸視点じゃなんか微妙だ、と思って断念しました。むぅ。今度リベンジ。
ていうか何このキャプテン小学生のくせにすごく恥ずかしい!
自分で書いてて恥ずかしくなったもん!何このキャプテン!この天然タラシ!
風丸はなんで円堂といると乙女チックになっちゃうんだろう・・。
まぁ、誰と一緒にいても風丸はキラキラしてるお兄さんだけど。
・・なんか円←風っぽいけど実は円→←風なんだから!分かりづらい!
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