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ひしぎ描いたらなんか書きたくなったのでKYOの小話。
幸村×サスケです、この組み合わせは絶対に公式←
友達に書いたやつをリサイクル(貧乏性
カプ要素はないです。
読んでやってもいいぞ!という方は追記よりどうぞ。



「幸村様―!」

「あっ、才蔵!なんだぁ、待っててくれてもよかったのにィ」

「全く、目を離すとすぐこれなんですから…ん?その…」

才蔵の視線の先から意図を汲み取ったらしい幸村は、にへら、と笑みを浮かべて言った。

「ん?あぁ、可愛いでしょ?子猫がね、捨てられてたから拾ってきたんだ」

「はぁ……」

そうして才蔵は主である幸村と手を繋いでいる白髪の少年を、困惑した表情で見遣るのだった。

「ご―はん―だよ―」

「………」

樹海から出て、男に手を引かれるままに連れてこられたのは大きな屋敷。
なんだか落ち着かなくて、与えられた一室の角でずっと黙って膝を抱えている。
開いた襖から入ってくるのは、いつもへらへら笑ってばかりの男。
笑顔の裏に何を隠しているのか、俺をどうしようというのか、分からないけれど。

「別に、とって食いやしないよ―?」

「………」

「あのねぇ、そんなに見つめられるとこっちも照れちゃうんだけどな―」

どんな時でも明るいこの男はいつもおちゃらけてばかりいる。
差し延べた手を取ったのは、親友を失って希望を無くしていたから。
他に意味はなかった。ただこの男が、空白を埋めてくれるような、そんな気がしたから。
初めて会ったのに、どうしてだろう、この男はきっと自分を裏切らないと、そう思ったのだ。

「あ、そうだ。君の名前は?」

聞いてなかったよね―、僕は名乗ったけど。
そう続けるから、ぶっきらぼうな口調で、けれど聞こえにくい小さな声で言った。

「………サスケ」

「サスケ…かぁ…いい名前だね」

何を考えているのか分からないが、驚いたように一瞬、目を見開いた。
そんなことはなかったかのように、今はもういつもの柔らかな笑みを浮かべている。

「サスケ―、ここじゃなくてさ、皆でご飯食べようよ―」

「…………」

いきなり名前を呼ばれて、なんだか照れ臭くなった。
…久しぶりに他人の口から自分の名前を聞いたから。
そして同時に、小太郎もそう呼んでくれたことを思いだし、
哀しみも浮かび上がってきて、なんだか複雑な気分がした。

「ね―ぇ、サスケ?一人でご飯食べても寂しいから僕たちと一緒に食べよ?ね?」

話すとき、コイツはいつも目線を合わせる。俺の側にしゃがみ込んで。

「皆ね、サスケと仲良くしたがってるよ?」

ね?と小首を傾げて手を差し出す。男の表情はやはり満面の笑み。
じっと差し出された手を見ていると、くしゃくしゃと頭を撫でられた。なんだかくすぐったい。

「お腹空いたでしょう?小助のご飯は絶品だよ―」

勝手に俺の手を引いて、あっという間に廊下に出た。掴んだ男の手は温かい。
鼻歌を歌いながら廊下を歩く男に引かれるままについていった。
なんだか気分がよかったから、握られた手は、そのままに。










あとがきという名の懺悔

コンセプトは「繋がれた手」でした。
ていうかお題でした。まだ未発表だから多分平気。
幸村視点だったんだけど、行き詰まったからサスケ視点に。
ほのぼのシリアスな出来になった…そして妙に長い。
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