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バレンタイン・カウントダウン企画第5段!
バレンタインなんてもうとっくにすぎたっていうね!
しかもこの話は16日くらいに書き上げた奴です。実はその当日にぴくしぶにはあげてます。
というわけで、この記事の日付は操作して(ry
ポケモンのレグリです!カプ要素はちょっと。お題は「2.この恋、きみ色」です。
某方とついったでお約束してたものなのですげー長いです。
というわけで、読んでやってもいいぞ!という方は追記よりどうぞ!


ジムリーダーの会議があるから、タマムシシティに来た。
いつもよりはなやか、というか、むしろ騒がしいというか。
まぁ、タマムシシティといえばカントー地方で最も栄えた街だから仕方ない。
どちらかといえば、俺が治めるトキワジム周辺が静かなのかもしれないが。

「あら、お久しぶりです」

「おう、エリカ。今日はなんでこんな・・」

「騒がしいか、ですわね?グリーンのところにはきてらっしゃらないのかしら」

「何がだ?」

「明日が何の日か、ご存じ?」

「明日?2月、」

14日、と続けようとして思い立った。あぁ、そういえば明日はバレンタイン。
なるほど、どおりで騒がしいはずだ。バレンタインといえば女の一大イベントではないか。
そう思い当たってすぐ、ポケギアの着信音がポケットから聞こえた。
画面には姉さんの名前。すぐ出てみれば、弾んだ姉さんの声がした。

『あ、グリーン?今日は忙しい?』

「・・・いや、会議出れば別に・・」

『あ、今もしかしてタマムシにいる?ちょうど良かったわ、チョコレート買ってきてちょうだい』

「チョコ?どのくらい・・」

『1kgくらいあれば十分よ、お願いね?』

一方的に切られた通話に思わず口元を引きつらせれば、
一部始終を見ていたエリカは、笑う口許を上品に着物の袖で隠して言った。

「グリーン、あなたのお姉さまはお強い女性ですのね」

アンタが言うな、とよほど言ってやりたかったが、それは言わないでおいた。


* * *


「姉さん、買ってきた」

「あら、ありがとうグリーン」

俺が示した製菓用のチョコレートを見て嬉しそうに笑った姉さんは、
そのままキッチンに消えていったかと思うと、再び戻ってきてこちらにエプロンを差し出した。

「・・・姉さん、これ何だよ?」

「何って、エプロンよ。グリーンの。作るの手伝ってちょうだい、近所に配るから」

「嫌だよ、むしろ俺もらう側じゃ、」

「ところでポケモンってチョコは食べられるのかしら?クッキーは食べてたけど・・」

「えっ、」

振り向けば、ソファーの上で寝そべっているイーブイの首元にはクッキーの食べかすがついている。
嫌な予感に顔を引きつらせると、視線に気づいたのかイーブイは顔を上げた。

「ブイっ!」

「うおっ、待て待て、これは違うんだって!」

匂いで甘いものだと分かるのだろう、チョコレートを見て目を輝かせている。
足もとにすり寄ってこちらを見上げてくる大きな黒い瞳。

「うっ・・・」

「イーブイちゃんも楽しみにしてるわよ?さ、」

妙に嬉しそうな姉さんは深緑色のエプロンをこちらに差し出してくる。
俺は姉さんの顔とエプロンとを見比べて、小さく溜息を吐いた。

「・・・・大体なんで俺がこんなこと・・・」

「あらいいじゃない、おじいちゃんにもあげるのよ?孫が作ったチョコ、喜ぶわよきっと」

姉さんも孫じゃないのか、とは言わずに、思わず溜め息を吐いてエプロンを受け取った。
にこにこと笑いながらグリーンに作ってもらうのはトリュフだから簡単よ、という姉さんと、
目を輝かせ、ふわふわの尻尾をパタパタと振りながら喜びを表すイーブイに勝てなかったからだ。


* * *


次の日、朝起きて着替えた俺は、いつものように朝食を摂りに居間に降りて行った。
昨日の夜にお菓子を作ったからなのか、甘ったるい匂いがただよっている。

「おはよう、グリーン」

「姉さん、おはよう」

自分の席に座ろうとしてふと、ラッピングされた袋がテーブルに2つ用意されているのに気付いた。
透明なセロファンにパステルピンクのストライプ、赤いリボンで口が留められている。
恐らく俺の分だろう、と推測して手に取ると、姉さんの声が掛かった。

「グリーン、ご飯食べた後おつかい頼まれてくれる?」

「おつかい?別にいいけど・・どこに?」

「シロガネ山よ」

「・・・・は?」

愕然とした俺ににっこりと笑顔を返し、姉さんはそれ、と俺の手の上の袋を指さした。
それの中身をよく見ると、一つは少し不格好なトリュフ、もう一つにはクッキーが入っていた。
昨日俺と姉さんが作ったものだろう。というか確実にそうだ。
ということはラッピングは姉さんがやったのだろう、視界の端に同じものが入った紙袋が見える。

「それ、レッドくんの分なの」

「えっ、ていうか今からかよ・・・」

「だって、どうせレッドくんに会いに行くんでしょう?レッドくんによろしくね」

にこりと笑った姉さんは、恐らく今日はジムが休みだということを知っているのだろう。
明らかに読まれている思考に、こちらもつられて苦笑した。

「・・・姉さんにはかなわないな」

「姉を出し抜こうなんて早いわよ。いってらっしゃい」

朝食の後、やはり笑顔で見送った姉さんに笑みを返し、イーブイを連れて外に出た。
家を出て、ボールポケットから取り出したモンスターボールをよく晴れて澄んだ青空に放り投げる。
勢いよく飛び出してきたピジョットは、宙で一回転すると地面に降りてきた。

「ピジョット頼む、シロガネ山まで飛んでくれ」

冬、しかも年中雪の降り積もるシロガネ山に向かって飛ぶのは寒い。
しかし、寒いのが苦手なはずのピジョットは快諾するように一声鳴いた。


* * *


「ピカ?」

雪原に目立つ黄色い身体を見つけて降りてみれば、思ったとおり。
レッドのピカチュウは俺とピジョットを見ると首をかしげ、
それからくるりと振り返ると走って行った。それを胸元に入れていたイーブイが追う。
俺はピジョットをボールに戻し、先行する二匹の後を追うと洞窟に辿り着いた。
その前にはリザードンと赤い帽子に赤い服、この寒さでも半袖の。

「あ、グリーン」

「久しぶりに会った幼馴染にずいぶんな挨拶じゃねーの」

「・・・バトル、しに来てくれたの?」

「このバトル狂が。ちげーよ、食糧持ってきてやったんだ、洞窟ん中入れろ」

トキワに寄って買ってきた缶詰やらペットボトルやらの入った袋を掲げれば、
レッドの目が心なしか浮かれたような気がした。
ついでに回復アイテムも買ってきたといえば、更に目の輝きが増した。

「・・ん、こっち。今、火おこすから」

「えっ、今からかよ、お前ホント何で寒くねぇの?」

そんなことを言いながらも洞窟の中に入っていく。
中には焚き木用であろう木の枝や寝袋なんかが無造作に置いてあった。
いつも焚き木をしている場所であろう煤けた個所には近くに丸太が置いてあり、そこに座る。
リザードンが組まれた木に火を吹きつけると、洞窟内は明るくなった。

「座って」

「あ、おう・・・つーかこんなとこでよく生活できんな・・」

「・・ん、まぁね」

「ほら、食糧」

「ん、ありがと」

袋を受け取ると、レッドは火から袋を遠ざけて中身を物色し始めた。
食べ物と道具とに分けると、それらを律儀に洞窟内の別々の場所に分けて置いた。
・・・どうやら思ったより、レッドは細かい性格みたいだ。
気付かなかった幼馴染のそんな癖に苦笑していると、作業が終わったようで隣に戻ってきた。

「・・・あれ?」

「あ?なんだよ?」

「・・・なんかグリーン、甘い匂いする」

「・・・へっ?」

袖口を嗅いでみたりしたが、甘い匂いなど俺には感じられない。
まさかとは思うが、今朝の居間の匂いが微かについていたのだろうか。

「や、これは、」

「あ、何それ」

「それ?」

「それだってば」

そう言ってこちらに伸ばしてきたレッドの手は、するりと上着の中に侵入した。
恥ずかしさと驚きとで固まっていると、取り出されたのはクッキーとトリュフの袋。

「・・・クッキーとチョコ?僕に?」

「いやあの、それは・・・、姉ちゃんからだよ!」

「・・・?何かあったっけ?」

そりゃ、世間と離れた生活をしているレッドが知るわけもない。
よくよく考えてみたら、今日がバレンタインだなんてレッドが分かるわけがない。
それなのに張り切ってこんなところまで来た俺バカみたいじゃねえか・・・。

「・・・お前きっと今日が何の日か知らねえんだろうな」

「ん?何の日?今日何日だっけ」

そう言いながらもラッピングのリボンを取って、トリュフを口に放り込む。
・・・・トリュフ?ってそれは、もしかして俺の作ったやつ・・・!

「・・・グリーン、顔赤いよ?」

「えっ、あ、いや別に何でもねーよ!」

「ふーん・・・あ、ナナミさんによろしく言っておいて」

「ん、おう・・」

なんつーか複雑な気分だな・・・俺の作ったチョコ平然と食べてるレッドとか。
見てるだけで照れるっていうか・・・俺がこれ作ったっていうの、レッドは知らないんだもんな。

「それ、うまいの?」

「食べたいの?いいよ、はい口あけて」

「ん、」

差し出されたトリュフを口に入れられて咀嚼すると、ほのかな苦みとチョコの甘味が口内に広がる。
結構簡単に作れたけど、これ普通にうまいんだなー、なんて考えてふと。

「あれ、そういやこれ味見してねーな」

「え?何それ、これグリーンが作ったの?」

「・・・・あ、」

気づいた時には後の祭りというやつだ。恥ずかしい・・今きっと、俺の顔は真っ赤だろう。
しかしレッドはさっきと同じ無表情で、トリュフを眺めてからこちらを向いて。

「うん、普通においしかったよ」

「・・・そ、そりゃそうだろうよ、俺が作ったんだからな」

胸を張ってごまかせばなんとかなるかと思いきや、そうではなかった。
レッドはフッと微笑んで、それからトリュフを口に放り込むとキスを仕掛けてきた。

「ぅんッ・・・!」

間近に見える、真摯な紅い瞳を見ていられなくて目を閉じる。
ぬるりと入ってくる舌、それと共に口内に広がるチョコの味。
腰をそっと抱き寄せてくる手に、思わず身体を委ねてしまいそうになる。
唇が離れてからそっと目を開けると、目を細めて妖艶に笑うレッド。

「・・・甘かったでしょ」

「ッ・・・!テメっ、」

「・・・2月14日」

「ッはぁ!?」

レッドの手には、いつの間にかポケギアが握られていた。
こいつはポケギアなんて今流行している便利な通信手段は持っていない。
つまり、こいつの手にあるのはどう考えても俺のポケギアだ。
そして、この山はさすがに圏外だが、ポケギアの画面には時間と日にちが表示されている。

「2月14日・・・バレンタインデー、だっけ」

「ッ・・・そうだよ」

あぁ、それで今日来てくれたんだ、と納得するレッドにますます顔の熱が上がる。
いっそ、姉さんに頼まれて、と最初から自分でバラしていれば、と後悔する。
もう一粒、こちらに見せつけるようにトリュフを口に放りいれたレッドは、
手についたココアパウダーをやはり見せつけるように舐めて艶然と微笑んだ。

「甘いね。・・・ありがと。楽しみにしててね、ホワイトデー」

「・・・期待はしねぇぜ」

悔しいが、余裕そうなレッドにそう返すのが精一杯だった。











あとがきという名の懺悔

売り言葉に買い言葉のような感じで、レグリでバレンタイン小説を書く、と
某方とお約束して早1週間。うん、普通にバレンタインすぎてるよね^q^
おかしいな、プロットは引き受けたその日の夜にできていたはずなのに、
何がどうしてこうなったのかわかりません・・・ちくしょう。
でも書くのはものすごく楽しかったです・・・^^
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