上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
セブルス。
多分、今を逃すとなくなっちゃうから今書きます。
小話はハリポタのジェームズ×セブルスとセブルス×リリーです。
最終巻のネタバレがモロに入っておりますので、
これから読むつもりでまだ読破しきっていない方、
もしくは気分を害されると思った方は読まないで下さい。






疲れきって弛緩しきった身体をベッドに横たえる。
目を閉じた。沈む意識の底。ぼんやりと浮かぶのはあの男の    

『やぁ、セブルス』

やめてくれ、名前で呼ぶのは。もう僕を名前で呼ぶものはいない。
否、いないのではなく"いなくなった"のほうが正しいのかもしれない。
あるいは"最初から作らなかった"のかもしれないけれど。

『セブルス、ねぇ早くこちらにおいで?』

それは、我輩に話しかけているのか、それとも僕の記憶なのか。
どちらにせよ、あの男は今、僕を呼んでいる。
どうせ夢なら、今だけでも幸せに浸ってしまおうか。
そう思って手招きする男の方へと歩みを進めた。



* * *



呼吸ができない。声の代わりにごぽりと血を吐いた。
あの方の姿は見えなくなった、死の森に行ってしまったのだろう。
蛇の牙に貫かれた喉は、未だ呼吸くらいはできるらしい。
ヒューヒューと鳴る自分の呼吸音が煩い。
そんな、苦しむ我輩の視界に突如入ってきたものは。
あいつに似たくしゃくしゃの黒髪、あの人に似た緑の瞳。
我輩が守ってきたあの人の、あいつの子供。
身体はもうあまり動かない、それでも手を伸ばす。
我輩に注意を向けてほしかったのかもしれない。

「これを……取れ……これを……取れ……」

せめて知ってほしかったのかもしれない。
ハリー・ポッターは最後まで我輩を嫌っていただろう。
けれどせめて。我輩の記憶を見ることでこの少年に真実を。
この少年が   ハリー・ポッターが   真にやらねばならないことを伝えなければ。
フラスコに銀色の物質が溜まった。これで我輩の役目は終った。

「僕を……見て……くれ……」

そう囁いた死の淵で、緑の瞳とかち合った。
我輩を見たのは紛れもなくハリー・ポッターだ。
けれどその奥、我輩が見てほしかった人は。
生前、僕を見てくれなかったあの人なのか、
それとも僕に愛を囁いたあいつだったのか。
それはもう分からないけれど、どちらにせよもう苦しむことはないのだ。
激痛も動悸も呼吸音も、全てが静かになっていく。
暗くなる視界、沈みこむ意識の中で。
最期に見たものは           






あとがきという名の懺悔
セブルスの死にものすごい衝撃を受けました。
死んじゃった…!死んじゃったよセブルス……!
好きになったのは第3巻の「アズカバンの囚人」でした。
暴走するリーマスから3人を庇う姿や、
憎んでいてもリーマスに薬を作る優しさとか。
本当は優しい人なんだなぁって思ったら一番好きになりました。
追悼文が書きたくて、ジェセブなんだかセブリリなんだかわからなくなってしまいましたけど。
無理にジェセブにしないで、セブリリにすればよかったと後悔。
『我輩(現在の自分)』と『僕(過去の自分)』で一人称が使い分けられています。
「あいつ」はジェームズ、「あの人」はリリーです。
闇に染まったセブルスにとって、ポッター親子は光だったんでしょう。
ハリーを通してセブルスが最期に見たのはジェームズなのかリリーなのか、
どちらにせよ、セブルスにとっての希望   光だったに違いありません。
最初のジェームズの「こっちにおいで?」は近く訪れる死を予感してのジェームズの言葉。
セブルスは過去の記憶と取ったけれど、本当は「我輩」に言っていたのです。
死にたがった男の哀れな死。それは死者にとって救いだったのでしょうか。
地獄に落ちるとわかっていて尚、死を希うセブルスの姿は、
深い悲しみを抱いて生きた年月の重さを表しているのでしょうね。
大好きですセブルス、あなたのことは忘れません……!


コメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。