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ホワイトデー・カウントダウン企画第7段!
第7段はイナズマの佐久鬼です!カプ要素はあります。
これ、やっとホワイトデーっぽく書けたよ・・・大分過ぎたけどね。
お題は「3.校庭の真ん中で」です。
というわけで、読んでやってもいいぞ!という方は追記よりどうぞ!


「なんだかカッコイイ帝国の人が、校門で待ってるって言ってました」

「はぁ・・そうか、すまないな」

部活の休憩時間、知らない女子に話しかけられたと思ったら、そんなことを言われた。
カッコイイ帝国の人、じゃよく分からん。カッコイイなんて主観的だから人それぞれだし。
帝国の人、とはチームメイトの誰かだろうか、一体誰だ、と考えながら校門へ。
遠目からでも目立つ肩まで伸ばされた銀髪、トレードマークの眼帯、こちらを見つめるオレンジの瞳。

「鬼道さん!」

俺を視界に収めた途端、腕を組んで校門に預けていた身体を離し、
うっとりするような柔らかな笑みを湛えてこちらに駆け寄ってきた。

「鬼道さん、待ってたんですよ!」

「すまない・・お前が来るなんて思わなかったものだから」

「ふふっ、大丈夫です、あなたを待つ時間なら幸せです」

「そんなこと・・そうだ、一緒にサッカーやってくか?」

「いいんですか?私服でいいなら喜んで」

「もちろんだ。・・ところで、何故メールや電話を使わなかった?」

知らない女子に伝言を頼むだなんてそんな、確実性の薄い方法を取るなんて。
佐久間は帝国の参謀だ。俺の携帯の番号もアドレスも、家の電話番号でさえも知っているのに。

「今の時間、鬼道さんは多分サッカーの練習だと思ったので」

「それはお前も一緒だろう?」

「いいえ、今は帝国では春休み期間中です」

「・・そうか。こっちもだ」

「知ってました、でもどうしても会いたくて」

「そう、か」

何かあっただろうか。今日この日、佐久間が会いに来てくれるような何か特別なことが。
佐久間は肩から斜め掛けしていたショルダーバッグから、ラッピングされた箱を一つ取り出した。

「これ、鬼道さんにどうしても渡したくて」

「・・・?これは?」

「忘れちゃったんですか?バレンタインのお返しですよ」

バレンタイン。感謝の気持ちとして、帝国のサッカー部全員に配ったはずだが。
紺色のラッピング用紙に赤いリボン、金色のシールには「White day」の文字。

「・・・佐久間、今日は何月何日だ?」

「いやですね鬼道さん、今日は3月14日です」

「・・・そうか。それでお前・・」

「はい、ホワイトデーのお返しを」

「すまないな、わざわざ・・」

そういうことなら、と素直に受け取った。ずしりとくる重み。なんだこれ。
チョコレートやクッキーの類にしてはどうも重いそれを、じっと見つめる。
それに気付いたのか、佐久間はニッコリと笑った。

「いいですよ、開けても」

「え、あぁ、じゃあ・・」

リボンをほどき、セロハンテープをはがし、丁寧に開けていく。
現れたのは、ラッピングされた本だった。しかも、読みたかった本の新刊。

「帝国にいた時から、そのシリーズずっと読んでいたでしょう?」

「そんなこと、知ってたのか・・」

「はい、あなたのことは全て知ってます」

「・・あ、」

「はい?」

「・・ありがとう、早速、今日帰ったら読ませてもらうことにする」

拙い、滅多に言わない感謝を表す言葉。それくらいが精一杯だった。
他にうまい言葉が出てこなかったからでもあったのだが、佐久間は無言で。
訝って顔を上げると、佐久間の顔が赤かった。何故だ。

「佐久間?顔、赤いぞ・・?」

「鬼道さん、鬼道さんが俺にありがとうって言って下さった・・!」

「え?」

「う、嬉しいです鬼道さん!俺あなたのお役に立てて!」

抱きつかれた。久しぶりに近くに感じる佐久間の匂いと温かさ。
冷たいけれどさらさらとした髪の感触がくすぐったい。

「さ、佐久間、ここは学校っ・・ていうか校庭っ・・!」

「いいじゃないですかそんなの!嬉しいです鬼道さんっ!」

軽いリップノイズと共に、頬に柔らかな感触が落とされた。
本を持っていて、更に抱きつかれているせいで抵抗ができなかったのだ。
別に、抵抗しなかったわけではなくて、久し振りのキスが嬉しいとかそんなことは、ない。多分。

「さ、いいんですよね?サッカーしても」

「あ?あ、あぁ、もちろんだ。お前なら他の皆もきっと受け入れてくれると思うし・・」

「よし、鬼道さんと同じチームになりたいなぁ」

「別チームでも恨むなよ?」

「そのときは全力で戦うまでです!」

「良い心がけだ」

「そうと決まったら早く行きましょう!」

ふふっ、と上機嫌に笑みを浮かべて、佐久間は俺の手を取った。
もらった本の重みと繋がれた手の感触が、なんだか心地よかった。










あとがきという名の懺悔

校庭の真ん中、っていうシチュエーションがどうも思いつかなくて、
まず校庭の真ん中に呼び出すっていう考えから構築してたんですけど、
結果的に校庭の真ん中でキスすればいいんだから呼びだす場所はそこでなくても、と思って、
そうしたらすんなり歩いてる途中で校庭の真ん中に差し掛かってくれました。
佐久鬼か宮風か迷ったんですけど、結局佐久鬼になりました。
これはちゃんとホワイトデー意識して書けたかなと思っております(笑
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